戦評:田尻 直孝
2016年大阪合宿4日目大阪電気通信大学との練習試合一試合目。4日目ということもあり
疲れが見える中、どれだけ強い気持ちを持って試合に臨めるかが試される一戦となった。
また、主力メンバーのコンディション不良により普段とは異なるオーダーで挑む。チャン
スを与えられた選手はアピールできるのか。秋リーグに向けて重要な一戦が始まる。
先攻 大阪電気通信大学 後攻 名古屋工業大学
○一回表 名工大先発は大崎 先頭打者を四球で出すと犠打で二塁に送られ、4番打者の左
前タイムリーで先制を許す。後続を断ちこの回1失点。
●一回裏 相手先発は左投手。久しぶりの対サウスポーである。打ち崩せるか。しかし、
左投手独特の球の軌道に翻弄され三者凡退。
○二回表 先頭打者をファースト田尻のエラーで出塁を許してしまう。次打者は四球。犠
打で走者を進められ、一死二、三塁となったところでスクイズを決められる。
三塁走者は生還されたが、二塁走者の生還は防いだ。
●二回裏 4番足利四球。5番澤田センターフライ。6番田尻四球。一死一、二塁のチャンス
も7番中村三振。打撃好調でスタメンDHに抜擢された8番豊森も三振でこの回
無得点。
○三回表 先頭打者を三振に切って取ると、レフトフライ、ライトフライと簡単に三人で
終わらせる。テンポよく投げて打たせて取るピッチングができるのが大崎の投
手としての魅力だ。打者の特徴を掴んだライト井田のポジショニングも素晴ら
しいものだった。
●三回裏 9番井田三振。1番池田サードのエラーを誘い出塁。そして盗塁を決め、一死二
塁と得点のチャンス。ここで、守備の安定感を買われてスタメンに名を連ねた
一年生青木がバッターボックスに入るが、セカンドゴロに倒れる。3番本田も
ショートゴロでこの回も無得点。
○四回表 先頭打者の4番にまたも左前ヒットを打たれる。5番打者のショートゴロの間に
二塁進塁。6番打者センター前ヒット。一死一、三塁で7番打者にセンターに犠
牲フライを打たれ、この回1失点。
●四回裏 4番足利 レフトフライ。5番澤田 セカンドゴロ。 6番田尻 三振。 三者凡
退。
○五回表 先頭の9番打者、セカンドライナー。セカンド中村ナイスキャッチ。1番右中間
二塁打。2番レフトフライ、3番三振。ヒット2本打たれている4番打者の前で攻
撃を終わらすことができたのは大きい。
●五回裏 7番中村 ショートフライ、8番豊森 三振。9番井田 いい当たりもセンターフ
ライ。
○六回表 先頭の警戒が必要な4番打者をファーストゴロで打ち取る。5番にレフトオーバ
ーの二塁打、6番四球、7番ライト前ヒットで一死満塁。8番打者に死球を与え
てしまい痛恨の押し出し。ここで投手交代。大崎に代わり吉田。普段は先発と
して安定したピッチングを見せてくれるが、リーグ戦の様々な試合展開を想定
してリリーフにも挑戦中。ここを凌ぎきれるか。1ストライク3ボールからふら
ふらとセンターにテキサスヒットを打たれ三塁走者生還。二塁走者が打球判断
に戸惑い三塁進塁を阻止。二死後、1番打者にセンター前ヒットを打たれるが
、センター池田の好返球で二塁走者の生還を防ぐ。
●六回裏 1番池田 ショートゴロ。2番青木 セカンドゴロ。3番本田 四球。4番足利
セカンドゴロ二塁転送でスリーアウト。 未だノーヒット。
○七回表 先頭の2番サードゴロ。3番サードの送球がそれ出塁。しかし、捕手澤田が盗塁
を阻止。素晴らしい送球だった。4番には厳しいボールを根気よく投げ続け三
振を取る。
●七回裏 相手投手交代。うってかわって右のサイドスロー。5番澤田 センターフライ。
6番田尻 ライト前ヒット。ここで代走住吉。持ち前の足と走塁センスで何と
しても1点をもぎ取ってほしい。7番中村がレフトオーバーの二塁打を放つ。1
塁ランナー住吉一気に三塁を回り、ホームへ。しかしタイミングは完全にアウ
ト。三本間で挟まれてしまう。だが、相手の挟殺プレーの乱れから生還。8番
豊森のところで代打水谷大輔。水谷のショートゴロの間に中村がホームを踏み
この回2得点。9番井田がレフト、サード、ショートの間に落とす、まさに相手
に絶望を与えるヒットを放つ。これに気落ちした相手バッテリーは1番池田の
初球が甘くなる。これを池田は見逃さない。レフト前にヒットを打つ。二死、
一、二塁と再びチャンスを作ったが、2番青木はショートゴロでスリーアウト
。
○八回表 この回から投手は吉田から大森に。こちらも普段とは違う役割である中継ぎ登
板であるが、どうだろうか。先頭の5番をセカンドゴロ、6番をピッチャーゴロ
に打ち取り簡単に二死を奪う。続く7番はセカンドのエラーで出塁。一塁けん
制をファーストが取り損ね二塁進塁を許す。8番打者の三塁線の強いゴロをサ
ードが取れず、二塁走者がホームを踏んでしまう。後続をショートゴロで抑え
る。
エラーが3つ絡んでの失点は痛すぎる。
●八回裏 相手投手交代。右の本格派。3番本田 三振。4番足利 三振。5番澤田 セカン
ドゴロ。三者凡退。
○九回表 レフトフライ、三振で二死後、レフトオーバーの二塁打を打たれる。四球の後
、レフトにヒットを打たれるが、レフト足利の素晴らしいバックホームで二塁
走者をホームで刺した。
●九回裏 6番上野 ショートゴロ。7番中村 四球。8番水谷 ライト前ヒット。9番井田
6-4- 3のダブルプレーで試合終了。
2-6 敗北
試合の反省
・左投手の攻略(7回まで無安打。6三振。)
・三塁コーチャーの指示に従う。(7回の場面。積極的走塁と暴走は紙一重)
・上位打線、特にクリーンナップの貢献度(1~5番でヒット1本。3,4,5に至っては0本。)
・エラー5つ。(特に2回先頭打者でのエラー、8回は3つも。いずれも失点につながってい
る。)
上記の反省点を見直し技術の向上、意識の改善に努めたい。合宿を通じて、チームの課題
を
全員が共有できつつあると感じた。これまではなんとなく課題はわかっているが、本気で
克
服しようという姿勢が表に出ていなかったかもしれない。この試合も含めてだが、最近の
試
合は負けが続き「勝利」から遠ざかっている。勝てない時期が長いから皆の「勝ちたい」
という気持ちが今、ふつふつと湧き上がってきていると感じる。その思いが、チームが勝
つために自分はどうすればいいか考え、実行することに繋がるはずだから自分自身もチー
ムのためにやれることをやっていこうと思う。