戦評:本田 康平
二週間のテスト休み、そしてお盆休みが明けてすぐ、毎年恒例の夏季合宿が始まった。今年の舞台は横浜である。一日目、五時間の車での長旅の後、横国大グラウンドに到着。車内で熟睡した一年の水谷大輔を除いて選手たちはみなお疲れムードである。その状況を表すようなムシムシした曇り空の中、上智大学との試合はスタートした。
◎一回表
先攻は名工大。亀山、岡部のフォアボールとヒットでチャンスを作り、ベンチの期待を背に4番キャプテンの熊田を迎えるも、サードゴロであえなくゲッツーとなりチェンジ。
◎一回裏
上智大の攻撃。名工大の先発はエース大森。ヒットと四球でピンチを招くも後続を打ち取る。
◎二回表
池田がヒットで出塁するもサインミスで盗塁し、失敗。後続も倒れ、無得点。
◎二回裏
先頭打者にヒットを許し、盗塁、ワイルドピッチであっさり先制点を取られるも後続を打ち取りスリーアウト。0-1
◎三回表
三者凡退。
◎三回裏
先頭打者に四球、盗塁、ワイルドピッチで追加点を取られる。二回と同じような失点の形にバッテリー間の課題を感じる。0-2
◎四回表
先頭の岡部が再びヒットで出塁し、先ほどの打席ゲッツーの熊田が意地の二塁打を放ち一点を返すも後続が倒れる。1-2
◎四回裏
大森に代わって怪我明けの投手吉田が登板。二連続四死球でピンチを迎えるも、その後安定し後続を切って取る。
◎五回
両者無得点。
◎六回表
1アウトから代打井田が死球で出塁するも、後続が打ち取られる。
◎六回裏
吉田に代わって投手宮腰。先頭打者にヒットを許すもキャッチャー大塚が盗塁を阻止し1アウト。その後四球、三振の後相手の下位打線に三連打を浴び失点。1-3
◎七回表
1アウトから谷田、大塚が連続ヒットで出塁するも後続の中村(義)がゲッツーに打ち取られる。
◎七回裏
宮腰に代わって投手、アンダースローの水谷(琢)。先頭打者にヒットを打たれるも、投手水谷、得意の牽制でランナーを刺す。その後二塁打、死球でピンチを招くも、後続を打ち取る。1-3
◎八回表
2アウトの後、井田が本日二度目の死球で出塁。何か持っている。しかしその後盗塁を試み失敗。
◎八回裏
水谷に代わって投手田尻。四球を二つ与えるも2アウトまでこぎつけるもサードのエラーで一点を取られ、2アウト2ストライクで降板し、投手本田。一球で三振を取る。
1-4
◎九回表
三者凡退でゲームセット。
休み明けで体が思うように動かない中での試合であった。その中でも、自分の印象としては、投手は球が走っており、バットが振れている選手もいた。敗因の一つとして上がるのは、2つのサインミスと2つのゲッツー。これらはチャンスを潰す上に流れが悪くなる。サインミスは初歩的過ぎて問題外。ゲッツーに関しては、レベルの高いチームであるほど少ない。(甲子園を見ると顕著)走力の問題もあるが、ランナーが詰まっている状況で各打者がゲッツー性の打球を打たないようにするための工夫が必要であろう。
具体的な敗因の分析と練習への反映で更なるレベルアップが必要である。